【ハロウィン企画】トリートバーン構築録

  • 2020.10.30
    デッキ紹介
    OONS

     

    ■はじめに

    ハロウィン企画動画のためにデッキ構築をした際の、OONS側の構築録です。
    ルールとして、「ハロウィンな感じのデッキ。ハロウィンの解釈は各々に任せる」という制限で組んでいます。

     

    ■構築録

    ハロウィンといえば、「トリック・オア・トリート」。

    不躾な子供が他人の家を訪ね、お菓子か悪戯かという理不尽な二択を叩き付ける日ですね。
    どうにか、要望通りお菓子をブッ込みつつ、それを活かしてシバく手段は無いものでしょうか。

     

    そんな事を考えながら調査をしている折、「呼んだ?」とばかりに現れたのがこの邪術師。

    オラ!毒殺!
    どうせお菓子を奪われるのなら、お菓子を損失に置換してやればよい。
    最高にCoolな”回答”を見つけ、これをテーマにデッキ構築を開始しました。

     

    とりあえず、食物関連は基本的に黒か緑なので、黒緑で食物が出る呪文や食物そのもの(《ジンジャーブルート》《黄金の卵》)などを色々積んで回してみますが、問題が浮上します。

     


    なんだか、どうにもパッとしません。
    …というのも、最近のコンセプトであり選択肢が少ない食物系カード。
    しかも食物の火力で勝つなら最低7枚の食物系カードを引く必要があり、構築段階でかなりの食物純度を要します。
    つまり、少ない選択肢から大量の枚数を採用することが必要になり、結果的に「食物って書いてあるカードをほぼ全部4枚ずつと土地で60枚の束ができました」のような状態になってしまいます。
    もちろんドロースペルなんかも試しましたが、そこから土地と食物しか捲れないのでは同じですね。
    そうなると構築も何もないですし、「コンセプトデッキ」ではなく「コンセプト紙束」になってしまいがちです。
    これが一番大きな課題でした。

     


    《誘いの魔女》を3ターン目に置いたとして、1ターンに1回起動では7ターンかかるため、最速でもキルターンが10になります。
    普通に遅く、単純に適当なクリーチャー置いてボコスカ殴られるだけでも負けてしまう速度感ですね。

     


    《誘いの魔女》がいないとシナジーが成立しないのも痛手でした。
    《誘いの魔女》への依存度が大きい割に、食物カードを7枚引くためにはとにかく枚数が必要になるためできる限りマリガンをしたくなく、初手が不安定すぎました。

     

    そんなこんなで苦しむ中、②の解決に向けて調査をする最中に、①②③全ての回答を発見します。

    お前らじゃい!

     

    ・《クウィリーオン・レインジャー》で《お菓子の小屋》を戻して置き直す度に食物が生まれる。
    ⇒無理に食物関連カードを7枚引き込める仕組みにする必要が無くなり、デッキに必要な食物純度が落ちる。
    つまり、非食物カードを採用するための枠が一気に空く。

     

    ・《クウィリーオン・レインジャー》で《誘いの魔女》を起こすことができる。
    ⇒キルターンの向上につながる。

     

    つまり、課題への回答はこうです。

     

    ①:
    採用枠が空いたので、紙束ではなくデッキとして機能させるための非食物カードを採用できる。

     

    ②:
    《クウィリーオン・レインジャー》で《誘いの魔女》を起こして、1ターンに複数回起動させることでキルターンの向上を図る。
    さらに、空いた採用枠に《一瞬の平和》など入れることで、キルターンの遅さを誤魔化す。

     

    ③:
    ①と同様、採用枠が生まれたところに《蛮行オーク》を採用することで、食物の投げ手を増員。
    またこれは、②の課題であったキルターンの向上にも繋がる。

     

    そんなこんなで課題を解決し、あとは《蛮行オーク》の採用によって3色になってしまったデッキと《お菓子の小屋》を合わせて機能させるために、《楽園の拡散》《ナイレアの存在》を採用し、マナベースを調整したところで、60枚が綺麗に整い、今回の動画に至ります。

    ※この《楽園の拡散》《ナイレアの存在》の採用が、動画では想定外の変な駆け引きにも繋がるのですが…そちらの顛末は動画でご確認ください。
     

    ■最終デッキリスト

    画像付きリスト・MOリスト
    ・土地
    4:《灰のやせ地/Ash Barrens》
    4:《進化する未開地/Evolving Wilds》
    4:《お菓子の小屋/Gingerbread Cabin》
    7:《森/Forest》
    1:《山/Mountain》
    1:《沼/Swamp》

     

    ・クリーチャー
    4:《クウィリーオン・レインジャー/Quirion Ranger》
    4:《知りたがりの二人/Curious Pair》
    4:《蛮行オーク/Orcish Vandal》
    4:《誘いの魔女/Tempting Witch》
    4:《獰猛な魔女跡追い/Fierce Witchstalker》

     

    ・呪文
    4:《突き止め/Track Down》
    3:《一瞬の平和/Moment’s Peace》
    1:《もつれ/Tangle》
    3:《パイ包み/Bake into a Pie》
    4:《楽園の拡散/Utopia Sprawl》
    4:《ナイレアの存在/Nylea’s Presence》

     

    ・サイドボード
    なし(企画用デッキのため)

     

    ■おわりに

    Pauperの良さとして、「安い」「カードプールが広い」というのは、元々よく言われている部分ではあります。

     

    こういったカジュアルな制限構築やテーマデッキ構築をする際にも、「安価に気軽に遊べる」「プールがやたら広いため、いちいち新しい発見がある」の両立ができるのはPauperならではないでしょうか。

    特に今回は、「ビジョンズ×エルドレインの王権」というPauperのカードプールならではの組み合わせに至ることができ、筆者自身カードプールの広さをまざまざと見せつけられたような衝撃を受けました。

     

    …次回があるかはわかりませんが、少なくとも今回、大いに楽しくデッキ構築を詰めることができました。
    反響とモチベーション次第なところはあるので、もし動画をお楽しみいただけましたらコメントなりリプライなりフィードバックをいただけると次回につながるかもしれないです。

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