・土地
4:《シミックの成長室/Simic Growth Chamber》
4:《茨森の滝/Thornwood Falls》
3:《進化する未開地/Evolving Wilds》
10:《森/Forest》
1:《島/Island》
・クリーチャー
4:《樹上の草食獣/Arboreal Grazer》
2:《ラノワールの幻想家/Llanowar Visionary》
4:《カビのシャンブラー/Mold Shambler》
4:《熟考漂い/Mulldrifter》
3:《トレストの随員/Entourage of Trest》
・呪文
4:《誤算/Miscalculation》
4:《Thermokarst》
4:《時間の泉/Temporal Spring》
3:《溶暗/Fade Away》
4:《ムウォンヴーリーの酸苔/Mwonvuli Acid-Moss》
1:《リスティックの研究/Rhystic Study》
1:《ヴァルショクの鉄球/Vulshok Morningstar》
・サイドボード
2:《暗影の蜘蛛/Penumbra Spider》
1:《大食のテュポーン/Voracious Typhon》
4:《自然のままに/Natural State》
2:《払拭/Dispel》
1:《消灯/Curfew》
3:《嵐の乗り切り/Weather the Storm》
1:《溶暗/Fade Away》
1:《リスティックの研究/Rhystic Study》
相手の土地を割って割って割り倒し、大き目の生物でマウントを取ることを目指す、押し付け系のコントロールデッキです。
ランデスは環境上位デッキにもある程度刺さる強力なコンセプトではあるのですが、そもそも土地というのは何もしないカードであり、それを割ることは勝利に直結しません。
ですので、黒単ランデスで言うなら《グルマグのアンコウ》、緑単ランデスで言うなら《コジレックの捕食者》からの《ウラモグの破壊者》、そういったものを叩き付けることで細かいアドバンテージを度外視した殴り切りを目指すのが基本です。
そんな中、このデッキはそうではなく、《リスティックの研究》《溶暗》といった「ランデスをアドバンテージに置換できるカード」や《トレストの随員》《熟考漂い》のような「直接的なアドバンテージ手段」を用いて、カード差をつけてジワジワ制圧することが勝ち筋になります。
サイドボードからランデスがあれば差したくなる相手、つまりトロンもしくはミッドレンジあたりのデッキ全般に刺さります。また、サイクリングストームのような土地を絞っているデッキを機能不全に追い込むのも得意です。
アグロ相手も《溶暗》やブロッカー陣がしっかり機能すればどうにかなることは多いのですが、明確に苦手なのが以下です。
・壁コンボや呪禁オーラ等、パーマネントが多数並んで《溶暗》が効かない速攻系デッキ
・《思案》《定業》などで土地を探しやすい上にマナベースが安定している青単
・マナクリーチャーを展開してランデスの意味がなくなるデッキ(というかエルフ)
・《クウィリーオン・レインジャー》《悲劇的教訓》など、珍しいランデス回避手段
・《Thermokarst》
Pauper的にはたぶん一番有名な、緑の土地破壊。
ランデスデッキだけでなく、サイドボードのトロン対策としてこれを積んでいるデッキが時々見られます。
初手《樹上の草食獣》から2ターン目《Thermokarst》の犯罪ムーブは、大体良いリアクションを貰えます。叫べ!
・《ムウォンヴーリーの酸苔/Mwonvuli Acid-Moss》
モダンなどPauper外ではこちらの方が有名ですね。
4マナで土地を割った挙句アドバンテージを取ってはいけない。他環境と違って、多色土地を引っ張っては来られないのが少ししょっぱいですけどね。
5~6マナ域に向けたランパン効果もこのデッキでは非常に重要なので、サイドから土地破壊を抜く場合もできるだけ残したい枠です。
・《カビのシャンブラー/Mold Shambler》
Pauperにおいて3/3のスペックはちょうどいい塩梅に優秀で、一般的な1~3マナ域を大体踏み潰せます。
なので、ランデスのおかげで小粒な生物しかいない盤面を制圧しやすいだけでなく、アグロ相手には4マナ3/3バニラとしてそれなりの壁になります。リミテッドか?
なお、忘れがちですが破壊対象は土地に限らないので、《眷者の装飾品》《貫かれた心臓の呪い》《拷問生活》なども狙えます。こちらもサイドボーディングの際に注意。
・《溶暗/Fade Away》
ランデスをアドバンテージに置換する手段として一番わかりやすいものです。
対戦相手に効果を確認される率、堂々のナンバーワン。
アグロ相手にはランデス関係なく狙っていきたいところですし、ミッドレンジ相手にもランデスがしっかり機能していれば3~4体持っていけたりして爽快感と中毒性が凄いです。
・《時間の泉/Temporal Spring》
このデッキを組むに至ったきっかけ。
もちろん土地をトップに戻してテンポを削いでもいいですし、《グルマグのアンコウ》(割った土地を食べて出てくる…)など厄介なのをどかす手段としても優秀。
万能だけに使いどころが難しく、面白いカードです。
・《トレストの随員/Entourage of Trest》
フィニッシャー。
統治者ドローで土地破壊を引きまくって相手のデッキを機能不全に追い込みましょう。勿論、勝てる盤面ならそんなことせず勝ってもよし。《樹上の草食獣》《ラノワールの幻想家》などで1ターン加速できていれば4ターン目に着地して地上をガッチリ止められるので、地上から攻めるアグロへの対策としても機能します。
自分自身、今後以下試してみようかなとちょっと調整中だったりします。
・《樹上の草食獣/Arboreal Grazer》
土地を加速したのち、フェアリーや忍者への壁・統治者維持・《溶暗》までの延命、など中々に厄介な働きを見せます。実際に使う中で除去を打たれることも多いので、それが彼の存在価値の証左であるとも言えます。土地加速自体も、「1ターン目から加速でき、《稲妻》などの適当な除去でそのマナを潰されない」という点で安定感があり優秀です。
ただ、これ自身がマナを出さないため、それをカバーするためにバウンスランドを積んだり土地枚数を盛ったりする必要があり、これを介護するためにデッキが歪んでいるというのも実情です。マナベースごと大幅に工事する必要はありますが、これを抜いて別の加速手段を検討してもいいかもしれません。
・《楽園の拡散/Utopia Sprawl》
《樹上の草食獣》から乗り換える場合の筆頭候補がこれです。
基本土地+未開地ややせ地のマナベースにすることになります。また、《樹上の草食獣》と違いこれ自身からマナが出る(これ自身をマナベースとして数えられる)ため、土地枚数自体も絞った方がいいですね。
盤面には何もしてくれないので、これに変える場合は土地を削って空いた枠に何かしら盤面に影響できるカードを入れるのがいいと思います。
青緑では中々難しい課題なので、いっそJumpStartの興隆ランドも絡めて3色デッキにした方が解決しやすそうですね。
・《ラノワールの幻想家/Llanowar Visionary》
元々《成長のらせん》が入っていたところから差し変わったのですが、飛んでいない2/2はこのデッキだとちょっとしたアグロ耐性以上の価値が無いことが多かったので、ちょっと悩ましいです。とはいえ、《成長のらせん》は土地が余っていないと活躍してくれないところもあるので、そこに戻すのもそれはそれで微妙なんですよね。
役割的に「マナ加速+アドバンテージ」なので、盤面影響の遅さを他でどうにかできそうなら、《眷者の装飾品》への差し替えもありかな?と思案しています。
筆者のオリジナルデッキではありますが、なんだかんだそこまで勝率も悪くなく、調整の余地も多々あるため擦り甲斐がある愛機です。
組んだ当時の思考録はこちらにあります→Note記事
ランデス特化なデッキを使う人がそう多くないことや、ランデスがなんとなくサイコパス御用達みたいな認識をされがちなこともあり、リアクションや会話が弾みやすいのもこのデッキの楽しいところです。紙ならではですね。
土地を破壊された時のリアクションからは、なんだかその方の人間性が垣間見えることが多い気がします。
ただ、勝つ時も負ける時もある程度時間がかかるので、特に大会などの場ではある程度プレイスピードを心掛ける必要があります。そこはご注意ください。
また、紙Pauperだと(自分の見ている限りですが)トロン人口が少ないので、そのあたりちょっと環境的に厳しいところがありますね。ほんとはMOの方が向いているデッキだとは思います。