カルニブラック解説

  • 2023.3.24
    デッキ紹介
    さいとー

    店舗大会、MagicOnline、パウパー神挑戦者決定戦と各方面で使用し調整してきたカルニブラックのデッキ説明コラムです。
    現環境の強く出れるデッキや苦手なデッキなど含め自身が感じた部分を書いていきます。

     

    どんなデッキ

    基本的には除去コントロール。相手のクリーチャーを倒しながら、こちらは展開して殴り勝ちます。
    相手がコンボや、遅いデッキなど除去カードが腐る場合は、《血の泉》からでる血トークンで不要カードを捨てつつ、小粒クリーチャーを早く展開しゲームを進めます。
     
    カルニブラックの特徴は除去コンでありながら”ドローする手段”が豊富なところです。これまで黒単で採用されていた《血の署名》《夜の囁き》のようなライフルーズを伴うドローが昨今の環境では非常にリスキーです。
    赤くて早いデッキ、火力が横行しているのでライフは温存しつつドローが可能になったのが、論争のパッケージだと思います。
    さらに緑をタッチカラーにする事で、エンチャントやアーティファクトの破壊、回復呪文の使用が可能になり”今の環境だから生まれたデッキ”と個人的には思います。

     

    他デッキとの相性

    現在のパウパー環境で上位にいるデッキの多くが「押し付けて勝つデッキ」の印象を受けるのに対し、「捌いて・邪魔して勝つデッキ」なのでメインで有利なのは純粋に殴ってくるクリーチャーデッキ(ストンピィ、スリヴァー、ウィニー、アグロ)やクリーチャーが少ないデッキ(青黒テラー、呪禁オーラ、白単英雄的)などは比較的有利に戦える印象です。
    あとはカルニブラック自体、使ってる人をほぼ見たことが無い(パウパー神挑戦者決定戦で1人たまたま隣にいらっしゃった)ので、初見殺しみたいな勝ち方をすることが多い印象でした。後述する《ギルド公認のこそ泥》に関してはテキスト確認を何度もされた。
     
    不利なのはリソース負けをするデッキ(親和、白黒ブリンク、ゲート系)単純に除去の枚数と相手の生存率が高いクリーチャーやブリンクはキツいです。
    次いで土地破壊、こちらのタップインが続いた場合は敗北率が高いです。
     
    サイドボード後は多くのデッキに対応できるよう調整してますので上記の不利デッキに対して手厚く葬れるようになってます(理想論)
     
    それでは各カードの紹介から、どんな考えでプレイしているのか始めます。
     

     

    カルニの庭の役割

    デッキ名にもなっている《カルニの庭》。ほぼ無条件で0/1トークンを生み出すプレイアブルな土地はパウパー界だとこれくらいで、唯一無二な1枚だと思います(条件付きだとドワーフの鉱山くらい?)
    ①《チェイナーの布告》みたいな生け贄呪文の身代わりに。
    ②《命取りの論争》《勢団の取り引き》のコストに当てる。
    ③ブロッカーとして時間稼ぎに使う(相手クリーチャーをブロック、ダメージ解決前に②の生け贄で2ドローなど可)
    ④《予想外の牙》を生やして殴りに行く(0/1だからイニシアチブを奪われない。と、油断している相手に泡を吹かせる)
    などなど様々な使い道が考えられますが②が重要です。

     

    手札とライフの回復

    ●手札回復


     

    《命取りの論争》《勢団の取り引き》こちらの2種類を使用します。
    ・植物トークン、血トークン、宝物トークン
    ・《胆液の水源》
    ・各種クリーチャー
    ・《囁きの大霊堂》アーティファクト土地
    が主な生け贄対象です。
    なかでも《胆液の水源》は実質3ドローになる非常に強力なカードなので優先的に選びます(水源は生け贄で墓地に落とす以外に手段がないため効率よく使用しましょう)
     

    ●ライフ回復


     

    ・《吸血鬼の君主》3点ドレイン。フィニッシャーになるパワー持ち
     

    ・《墓所のネズミ》に《予想外の牙》を生やす。これは非常に強力ですが、妨害手段がある相手だと難易度が高いと思うので小テクくらいに覚えといてください。相手がトークンデッキやエルフなど横並びで除去が入っていないデッキなら、積極的に狙うのもあり。火力や除去があるデッキで狙う場合《予想外の牙》→相手スタックで火力→《勢団の取り引き》でドローと回復に変換。まで見据える必要あります。
     

    ・《勢団の取り引き》でトークン、土地以外のものを生贄にする。本来の使い方ですね。カルドーサレッドなどが流行る現環境なら回復量が多い《グルマグのアンコウ》に当てます。アンコウは実質1マナ5/5 生け贄で7点回復の生物になるので《マイアの処罰者》みたいな、ほぼタダ生物としてカウントしてます。もちろん場に出しておく必要があるので序盤の除去やドロー、墓地肥やしは急ぐ必要があります。 
    ※相手によりますが《チェイナーの布告》のような長期戦を見据えた呪文が生きない場合は、探査コストに当てていきましょう。

    なので『カルドーサ相手にスピードで負けるからサイドから抜く』事はしないです。回復に目が行きがちですが《感電破》で対処されつつ、出るまで5マナかかる《吸血鬼の君主》の方が優先度低め。

     

    土地の役割

     

    タップインは
    ・《カルニの庭》
    ・《やせた原野》
    ・《ボジューカの沼》の3種あり、バウンスランドの《ゴルガリの腐敗農場》で再利用します。1番注意するのは相手のデッキによってどれを戻すか&いつ出すかです。
    個人的には《カルニの庭》がわりと慎重になる場面が多く、ドローの種になる役割が適当な1点火力や《焼尽の猛火》などで消えてしまい手札の補充ができなくなる事がありました。1戦目の第1ターンとかであれば、相手がわからない&タップイン処理などもあるので良いのですが中盤からは確実に仕事をする草にしないといけません。草も働かせる。
     
    相手が墓地を使うデッキの場合は《ボジューカの沼》をタイミングよく使いまわしましょう。
    先置きしていたサイクリングランドはマナを出してからバウンスランドで回収→出したマナでサイクリングと言う流れをスムーズにできると気持ちいい。
    体感5〜6マナあれば基本的に困らない印象です、それ以上は《チェイナーの布告》フラッシュバックや《墓所のネズミ》大爆発の使用に合わせて伸ばしましょう。

     

    デッキリスト・採用カード紹介


    2023年03月24日 現在
     

    あまり見ないカード、個人的に推しているカードなど一部ご紹介
     
    ●《見栄え損ない》


     

    ・1ターン目から走ってくる《僧院の速槍》
    ・忍者やフェアリーなどの青単全般
    ・対テラーの5/5と自軍のアンコウ相打ちから一方を取るコンバットトリック
    ・青白ゲート全般
    ・土地破壊、赤緑続唱に採用されている《東屋のエルフ》
    ・エルフなど早い展開が要求されるデッキ
    などなど、、基本は最序盤にしっかり脅威のクリーチャーを対処するカード。

     
    ●《ギルド公認のこそ泥》


     

    ・基本全てのデッキに対して殴って行く
    ・特に青黒テラーには相当刺さると思う一枚。《殺し》が効かず、布告除去は植物トークンが吸ってくれる。実質《喪心》《チェイナーの布告》《殺し》以降の除去カードとして採用。暇があれば戦闘で圧をかけつつ《血の泉》で回収。生きている《胆液の水源》みたいなイメージで4枚採用。
    ・《復讐する狩人》を採用するなら、ひたすら防御に周り盤面固めつつイニシアチブ勝ちを狙える。
    ・能力がややこしいので注意が必要。
    ・タフネスが1なので全体1点には注意。
     

    ●《フェアリーの忌み者》(サイドボード)


     

    手札から捨てる事で、インスタントタイミングで墓地から最大2枚のカードを追放できる。主な使い道は
    ・《血の泉》《発掘》《再稼働》《死者の神のお告げ》のような墓地のクリーチャーを回収する際に、回収対象を聞いてから追放させることで無力化させる。《古術師》《記憶の壁》の呪文回収も同様です。
    ・《怨恨》《若き狼》のような墓地に落ちて誘発する能力に対して使用することで、復帰を不能にさせる。無限頑強の《朽ちゆくゴブリン》も同様、相手の《強迫》などで落とされないのが良い。
    ※《大祖始の遺産》《虚無の呪文爆弾》不採用については、メインから《ボジューカの沼》が2枚採用されており、バウンスランドを含めると4回メインで墓地追放が可能な事。こちらは《血の泉》を採用しているので《フェアリーの忌み者》を回収可能な事が理由です。
     

     

    おわり

    最近ですと以前の黒単信心にカルニ+論争パッケージを搭載した型がリストとして掲載されるなど、様々な調整が行われています。
    純粋な黒単ではないという事で、黒単愛好家には異質なデッキかもしれませんが
    黒の強力除去がてんこ盛りで、高パワーのクリーチャーも居ますので是非一度試してみてください!

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