Pauperで使えるカードについて

  • 2021.6.26
    その他
    OONS

    コモン。

     

    ~終了~

     

    と、簡単に終わるわけもなく…

    「コモン」の3文字で終わりそうに見えて、ここがPauper参入における最初のハードルであり、勘違いやトラブルの元になる部分です。

     

    普通のTierデッキを組む分には、「大会の優勝リストで使われてて、禁止カードに指定されていなければ使える」くらいの認識で大体どうにかなるのですが、これでは「誰も使ってない最強のカード、見つけてしまった…!俺が先駆者だ!組むぞ!」となった時に困ります。

     

    しかし、後述しますが「これだけ見れば使えるカードの正確な定義が初心者でも簡単にわかる」といえる日本語の公式ドキュメントは無く(2021/06/25現在)、実際に自分も困ってしまったので、そのあたりの情報を確実なソースとともにまとめていきます。

     

    もし何か、「ここ違うよ」「これも書き足して」というような情報がありましたら、Twitter宛にコメントいただけますと幸いです!

     

    ■MTG公式データベース”Gatherer”(⇒リンク)での確認方法

     

    ・カード単位で”Pauperで使えるかどうか”確認するのにはこれが最も確実です。手順は以下。

     

    ①MTG公式データベース「Gatherer」にアクセス
    ②シンプル検索でもアドバンス検索でもいいので、カード名などで検索をかける
    ③検索結果の「セット&リーガル」で「Pauper Legal」と表示されていればPauperで使用可能
    ⇒確認したいカードが検索結果としてヒットしない場合は以下手順で再検索。
     ①Gathererサイト下部「言語」をクリック
     ②優先言語の欄で英語を選択、左下「保存」をクリック
     ③検索で英語名による検索を実行
     ※Gathererの仕様?として、日本語版カードが刷られているかどうかを問わず、「Webサイト設定を英語にしたうえで英語名で検索した時にのみヒットする」カードがあるため。以下参考。

     

     

    ・ここで検索してみるとわかるのですが、MTGWikiなどで「コモン1」とされているカードは、公式ではアンコモン扱いなもの(《イス卿の迷路》など)もあり、Pauperでは使用できません。
    ※同じ「コモン1」表記でも、《ゴブリンの手投げ弾》はコモン扱いで使用可能です。そもそも「コモン1」という概念自体が公式の定義している稀少度とは別のものなので、「コモン1」を使う場合はGathererで確認する癖をつけるのがよいでしょう。

     

    ・例外として、MTG ArenaにてCommon収録されたカード(《剣を鍬に》など)は、Gathererで「Common」「Pauper Legal」と表示されていますが、これはGathererの表記誤りです。実際は、後述の通り「Arenaコモンは使用不可」とわかる記載が公式にも明記されているので、間違えないようにしましょう。
    ※過去、一時的に「紙MTGでのみ使用可能」という状態があったので、過去のデッキリストを漁ると《剣を鍬に》を使ったリストがヒットするかもしれませんが、それでも現在は不可です。お気をつけて!

     

    ■公式のPauper定義(⇒リンク)について

     

    ・基本的には”紙媒体もしくはMagic Onlineでコモン収録経験のあるカード”が使用可能です。
     ⇒・”コモン収録経験”は、Magic Online限定セットや、紙媒体限定のセットを含みます。
      ・コモン収録を経験しているカードであれば、コモンでないカードでも使用可能です。
      ※Unstableなどに収録された銀枠カードなど、そもそも構築全般で使用不可なカードは使用不可です。

     

    (例①)
    《チェイナーの布告》は、Magic Online限定セット「Vintage Masters」でコモン収録された経験があるため、紙媒体ではアンコモンしか存在しませんが、紙のPauper大会でも使用可能です。
    (例②)
    《Remove Enchantments》は、Magic Onlineには存在しないカードですが、紙の「レジェンド」でコモン収録されているため、紙のPauper大会で使用可能です。
    (例③)
    《ゴブリンの手投げ弾》は、紙の「フォールン・エンパイア」でコモン収録されているため、Magic Onlineではアンコモンしか存在しませんが、Magic OnlineのPauper大会でも使用可能です。

     

    ・公式ページに記載のある禁止カードは使用できません。
     ⇒禁止改訂によって変動するため、適宜公式ページを確認しましょう。

     

    ■補足:公式の禁止カード一覧(⇒リンク)の記載の不整合に関して

     

    ・以下の2枚を比較してみましょう。

    ⇒Pauperなら、アンティやら策略やらやりたい放題…ってコト!?

     

    勿論そんなことはありません。それぞれ解説していきます。

     

    ・アンティカード:
    そもそもコモン収録されたことのあるカードが無いので、Pauperには関係ありません。

     

    ・策略カード:
    総合ルール313.1(⇒リンク)にて「通常構築では使えない」旨が記載されています。
    「じゃあ何故ヴィンテージの方にだけは親切に書いてあるのか?」は、気にせずいきましょう。

     

    ・人種や文化に対し攻撃的なカード:
    本国の方の禁止カード一覧(⇒リンク)には、以下のように「全フォーマットで使えない」旨が記載されています。
    要するに、日本語ページの誤訳というか翻訳漏れ?であり、使っちゃダメです。


     

    いったん終わり

    はい、そんな感じです。

     

    で、「いったんって何よ」という話ですが、今回このテーマに触れたのには、最初に書いた以外の理由もありまして。
    今回のこの記事を皮切りに、Pauperという「安いけどちょっと参入しづらい」と言われがちなフォーマットの、参入障壁を潰していくような記事を、今後ちょこちょこ書いていければいいなと思っています。

     

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