一人パウパーラボ 《オークの木こり》

  • 2023.9.8
    カード紹介
    OONS

     

    ●はじめに

    活用の難易度が高いカードについて掘り下げていくPauperMTG企画、パウパーラボ。
    研究員のOONSです。

     

    チーム研究以外に、個人としてもこういった形でパウパーラボ的な話をしていけたらと思います。

     

    一応動画を見られていない方のために簡単に紹介すると、マイナーなカードを1枚ピックアップし、ベタ褒めしながら活用法を考えるというのが基本的なコンセプトです。
    普段の自分の深掘り思考録のようなものではなく、もう少し簡易的な形。

     

    継続するかどうかは、モチベと反応とネタ次第です。

     

    ●カード紹介

    まずは今回のカード紹介。

    《オークの木こり》君です。
    まずはざっと、特徴から見ていきましょう。

     

    ・最低限1/1/1の身にはなる
    ・3マナという破格のマナ加速
    ・土地を一つ失うという破格のリスク
    ・顎髭
    ・上裸
    ・デニム

     

    ちなみにこんなイラストも。肉体派か技術派かで好みが分かれますね。

     

    こんなところでしょうか。
    赤マナと森を必要とする都合で、赤緑までは実質的に確定といえます。
    (赤単や緑単で強引に使うことも物理的には可能ですが…)

     

    また、土地を失うリスクがミッドレンジやコントロール域ではかなり苦しいことから、息切れしてからはあまり土地が要らなくなるアグロデッキか、もしくは爆発力を活かしたコンボデッキか、というところもほぼ確定と言えるでしょう。
    しかし、Pauperプールでこれを活用するコンボデッキを組むことは難しかったです。

     

    結論、ここからは赤緑(+α)のアグロ寄りなデッキでの採用を前提に進めます。
    もう少し具体的に、シナジーやアイデアを考えていきましょう。

     

    ●シナジー紹介 衝動的ドロー

    《実験統合機》と一緒にグルールカラーのアグロデッキに入れる、というのが第一案として考えられます。
    《オークの木こり》による瞬間的なマナ加速が、めくれによって弱い動きになる”かもしれない”という《実験統合機》のリスクを軽減する手段になるのではないか?ということです。

     

    特に《実験統合機》を3マナ起動したい時、2マナ域がめくれる可能性まで踏まえると、5マナを確保して動く必要があります。また、《実験統合機》がめくれて、その先に2マナ域がある可能性までケアするなら、5マナでも足りません。
    しかし、アグロデッキで土地を5枚や6枚素引きするまで待つというのも微妙な話です。

     

    そんな時、《オークの木こり》が1人立っていれば、フルタップでの《実験統合機》キャストや起動も視野に入れることができます。

     

    ●シナジー紹介 《ミラディンの悪断》系カード

    《ミラディンの悪断》《薔薇棘の矛槍》系カード。
    これらは「オーラのようなテンポを持ちつつ、中盤以降にも腐らず装備効果を使える」というメリットがあります。

     

    しかし、土地を絞るアグロデッキが3~5マナを使うというのは実質的に逆《Time Warp》に等しく、令和のPauperにおいては装備効果がそれに見合っていないという課題があります。
    また、アグロだと土地が2~3枚で止まることもザラにあるので、そもそも起動できなかったり、起動できる頃には有効活用できる戦況にないという場合も多く見込まれます。

     

    《オークの木こり》がいれば、重い装備効果の起動を含めた柔軟な動きを取ることができるでしょう。
    そもそも息切れした後に使う前提の装備能力なので、土地を失うリスクはそこまで怖くありません。

     

    ●シナジー紹介 墓地の土地活用

    《オークの木こり》で墓地に落とした土地を拾っても特段アドバンテージにはなりませんが、普通であれば運用が難しい《収穫のワーム》との組み合わせが視野に入ります。

     

    《収穫のワーム》は2マナ3/2で1枚アドバンテージという強烈な効果を持ちながら、「基本土地を墓地に落としておく必要がある」「テンポ損を伴う墓地肥やしでそれを実現しても、2/3/2というサイズの良さが活きない」という難しさから採用を忌避されるカードです。
    しかし、《オークの木こり》であれば基本森をスムーズに落とすことができ、スムーズに展開していくことができます。

     

    また、墓地の土地といえば《ムラーサのビヒモス》なんかを1~2枚タッチするのも面白いかもしれません。土地3枚からでも唱えられますし。

     

    ●シナジー紹介 無限ループ

    《土地守》とのシナジーも面白いところです。

     

    出した3マナのうち2マナを使って《土地守》を起動することで、手札を減らさず「森を置く」ことを毎ターン繰り返せます。
    毎ターン必ず上陸を誘発させられるわけですね。

     

    なお、この話題において《クウィリーオン・レインジャー》や《グルールの芝地》の名前を出すのは禁止です。反省して。

     

    ●シナジー紹介 サクリファイス

    《血の野心家》《血茨》などとの噛み合いも良好です。
    あくまで多少ですが、土地を有効牌として扱うことができるようになります。

     

    ●赤単の可能性

    緑を組み込まずとも、《航海士のコンパス》や《世捨てカヴー》を使えば、《山》を起動コストとして運用できます。
    …が、シンプルにあまり安定しないし、そこまで良い動きもできないので、もう少し良い森付与カードが刷られるのを待ちましょう。

     

    ●シナジー以外の魅力

    「瞬間的に大量のマナが出る」こと自体、対青において一つの魅力になります。
    例えば《呪文貫き》と《森》を交換してみたり、相手が打ち消しを構え出す前の最序盤に大量展開して対処を強制したり。
    2ターン目に4~5マナ分の動きを押し付ければ、相手の《対抗呪文》はもう腐らせたも同然と言えるでしょう。

     

    ●おわりに

    おわり。
    やっていること自体はけっこう破格なカードなので、考えるのが楽しいですね。

     

    こんな感じで簡単めにサクッと紹介できたらなと思います。
    これもやって!というのがあれば、何か教えていただけると嬉しいです。

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