ビースト部族紹介

  • 2022.10.14
    デッキ紹介カード紹介
    OONS

    ■はじめに

     

    漢には、獣になりたい夜がある。
    OONSです。

     

    第二期パウパー神挑戦者決定戦で出会った「ビースト」部族デッキに憧れを抱き、最近ずーーーーーっとビーストデッキを練っていました。
    しかし、考えれば考えるほど別のシナジーやコンセプト、課題点などが見出されてしまい、日を追うごとにどんどん取っ散らかって来てしまいます。

     

    となれば先ずは、「この取っ散らかった情報を、忘れないうちに全部文字に残しておいて、見返しながらしっかり調整を詰めていこう」ということで、今回の記事を書いています。

     

    基本的には各ビーストの紹介をしつつ、サンプルリストの紹介をいくつか挟んでいきます。
    自分のリストを数点と、尊敬すべき先人のリストが2点です。

     

    自分自身もこの記事を見返しつつ、しっかり詰めた75枚を世に出すことを目指していきます。
    出なかったら察してください。

     

    ■飼育員紹介 《ワイアウッドの野人》

    《ワイアウッドの野人/Wirewood Savage》

     

    実質これだけ。

     

    後続クリーチャーが全員キャントリップになるというアドバンテージ力、それだけ見ればコモンで刷ってはいけない能力であると言えましょう。《垣間見る自然》かな?

     

    ついでに、相手のビーストも参照するので、相手によっては地味な友情コンボを紡げる可能性もあったりします。

     

    ただし…このクリーチャーがいまいちパッとしない理由として、いくつかの課題が挙げられます。

     

    課題点①:ビーストシナジーの少なさ

    ビースト参照の(有用な)カードが他に無く、4枚しか無いこのカードが場にいる時しか、ビースト部族に寄せた意味がありません。
    解決のため、以下のどちらかが求められます。

     

    ・《紆余曲折》《巨森の蔦》《発掘》などを用いて、実質的な野人枚数を多く確保
    ⇒根本的にクリーチャーデッキに合うカードなので、相性自体は良好です。
    ただし《紆余曲折》は、野人そのもののテンポの悪さと合わせてデッキ全体のテンポロスが大きくなり序盤の動きがモッサリするのがだいぶ痛く、使う場合はマナ加速なりマナ軽減なりでカバーしていきたいところです。

     

    ・野人に依存しない構築
    ⇒そもそも野人のアドバンテージ以外にもしっかり勝ちプランがある、骨太な構築を目指すという思想もあると思います。

     

    なお、第三案として「コントロールに寄せてゲームレンジを長く取ることで野人を引き込む」という案も考えたのですが、ビーストとコントロールがやはり合わず、ボツになりました。
    妨害して妨害して、最終的に野人の横で《洞窟のハーピー》をジタバタさせるのとか面白そうではありましたが、面白そう止まりかなと。

    緑絡みのコントロールなら、大人しく《復讐する狩人》でも出しとくのがいい気がします。

     

    課題点②:3マナという重さ

    Pauperにおける2/2への除去は、概ね0~2マナです。
    つまり、野人だけ出した返しのターンで除去されると、基本テンポ損になります。

     

    フルタップの隙に野人+1体をまとめて出せれば1枚ドローできますが、返しのターンで除去されると結局《ファイレクシアの憤怒鬼》相当であり、部族に寄せる労力に見合いません。
    さらに上の+2以上を狙おうとすると、初動がかなり遅くなってしまい、そもそもフルタップの隙は基本残りませんし、仮に通ったところで今更巻き返せない不利な状況に陥っていることでしょう。

     

    解決のため、以下のどちらかが求められます。

     

    ・野人に依存しない構築
    ⇒先に書いたものと同じ話なので、割愛します。

     

    ・野人への除去を切らせない構築
    ⇒マスト除去に見えるクリーチャーを多く用意することで、他に除去を切らせて野人を生き残らせる思想です。結局のところ「野人に依存しない構築」と近い話になってきます。
     

    課題点③:ドロー(しかしない)能力のリスク

    野人本体のために最低でも3マナまで届いた上で、そこからドローが始まることになります。占術ができるわけでもないので、基本的に7枚目くらいまでは土地を引くことになるでしょう。
    それらを不要牌としないためには、マナフラしない構築を目指す必要があります。

     

    野人そのもののテンポの悪さをカバーするテンポの良さはデッキ全体として持つ必要がありますが、それだけでなくマナフラ対策になる重いアクションも確保できると良い感じです。

     

    課題点④:《紆余曲折》《暴走の先導》の壁

    エルフやスリヴァーを筆頭として、《紆余曲折》《暴走の先導》という、(不安定とはいえ)爆発的なアドバンテージカードが部族を問わず運用されています。

     

    違いは色々あるのでカード同士の直接的な比較は避けますが、ともかく「単純にカードを引いて頭数とサイズで圧倒するだけ」なら、スリヴァーのようなデッキを使った方が強いというのは自明の理でしょう。

     

    何かしら尖ったビーストを採用しつつ、「ビーストにしかできないこと」を要素として入れ込みたいところです。

     

    ■ビースト紹介 《樹上の草食獣》

    《樹上の草食獣/Arboreal Grazer》

     

    軽量マナ加速&ブロッカーとして、デッキの速度面に貢献します。
    カジュアルデッキ同士の対戦ではなく、しっかり大会などで戦っていける構築を目指す場合、このカードによる若干アンフェアな挙動はやはり見逃せません。

     

    ただし、自分は過去にもこのカードを使っているのですが、0/3の本体が実質的には本体ダメージ軽減しかせず、直接的には勝利に貢献してくれない節があります。
    《暗黒の儀式》ほどピーキーではありませんが、それと近い短所を抱えているカードといえます。

     

    コンボデッキのような「決めればアドバンテージ関係なく勝てる」ゲームであれば本体ダメージ軽減も役に立つのですが、フェアなビートダウンデッキにおいては痛い点であり、0/3に価値を持たせる工夫を考えたいところです。

     

    具体案としては、《骨断ちの矛槍》や《怨恨》、《バジリスク門》、もしくは後述する「パンプアップビースト」達が考えられます。

     

    また、別の方向性で《村の儀式》《命取りの論争》のようなサクリファイス系カードのタネにする考え方もあるかもしれません。

     

    野人と合わせてドロー過多になってしまう節はありますが、《湿地帯のグロフ》(※非ビースト)などでテンポを誤魔化しつつ、デッキ全体を低コストに寄せれば行けそうにも思えます。
    どちらかといえば、緑黒サクリファイスを軸としたうえでビーストシナジーを足すようなイメージです。

     

    この思想の、BGジャンクなサンプルリスト(OONS作成)はこちら。⇒リンク

     

    ■ビースト紹介 《ぬめるボーグル》

    《ぬめるボーグル/Slippery Bogle》

     

    デッキの軸になりうるアンフェア枠、その①。
    いきなり「ビーストとは…?」といった感じのビジュアルですが、ビーストです。

     

    しかし、ビースト軸でこのカードを活かすことなど、できるか?できないのか?
    どっちなんだい!?

     

    ■ビースト紹介 パンプアップビースト

    で~~~き~~~る!

     

    《戦旗皮のクルショク/Bannerhide Krushok》
    《渡る大角/Migratory Greathorn》
    《殺戮角/Slaughterhorn》

     

    パワー!(ハッ)

     

    漢種族たるビースト、サイズアップ手段には困りません。
    これらをパンプアップとして使うと野人のドローはできませんが、ボーグルの強化に使えればドロー無しでも十分なコスパですし、状況に応じて切り替えていけばいいでしょう。

     

    また、地味ながらこんなのもいます。

     

    《護衛の林歩き/Guardian Gladewalker》

     

    尋常ではない地味さですが、唯一無二の性能として「野人を誘発させながらボーグルを強化しつつ布告避けになる」という挙動をこなします。

     

    たかだか+1/+1修正であり、野人もボーグルもいない状況では驚く程に弱いですが、これを決めたときのオシャレさは他の追随を許しません。

     

    この思想の、ボーグル軸なサンプルリスト(OONS作成)はこちら。⇒リンク

     

    これらのシナジーにどこまで寄せるかは難しい所ですが、頑強持ちクリーチャー(《安寧砦の精鋭》など)を採用すると、
    ・布告避けとしてボーグルと噛み合う
    ・《渡る大角》で変容すると、死んでも一緒に帰って来る
    ・+1/+1カウンター付与でもう一回蘇る
    という面白い噛み合いがあったりもします。

     

    また、+1/+1カウンター付与の話とは噛み合いませんが、《樹上の草食獣》の項で述べた緑黒サクリファイス軸だと必然的に入る《若き狼》も、特に《渡る大角》との噛み合いが良好です。

     

    ■ビースト紹介 《窯の悪鬼》

    《窯の悪鬼/Kiln Fiend》

     

    デッキの軸になりうるアンフェア枠、その②。

     

    何?ビーストはクリーチャーだから《窯の悪鬼》が誘発しない?

     

    《影野獣の目撃/Shadowbeast Sighting》

     

    2回もしまぁす!
    …まぁ、これに頼るには流石に重すぎますが、緑赤なら《巨森の蔦》《稲妻》《魔力変》など部族ビートダウンとしての軸を歪めずに入れられるインスタント・ソーサリーもそれなりにあるので、うまいことバランスを取って調整しましょう。

     

    また、《窯の悪鬼》のために赤を触る場合、ビーストではありませんが《ゴブリンの壊乱術師》《雷景学院の使い魔》あたりも強力な候補として入ってきます。
    もちろん野人やビースト達を軽減しても嬉しいですし、《影野獣の目撃》なら1枚で2回恩恵を受けられます。先に挙げた《魔力変》も、軽減によってマナ加速になり、《影野獣の目撃》のような重い呪文に繋げる優秀な手段となります。

     

    なお、この軸の面白い点として、相手からすると2ターン目から「除去しないと悪いことをしそう」なクリーチャーが連打される点が挙げられます。
    初見殺しのブラフなどでもなく、手札次第では放置すると本当にゲームが終わるので相手からすると対応せざるを得ず、消耗戦に持ち込むことをしやすくなります。お互いに疲弊したところに野人を着地させられれば最高ですね。

     

    この軸で組んだ、先人のリストはこちら。⇒リンク
    神決定戦で当たって、ここまでビースト研究を詰めるきっかけを作ったのはこの方です。

     

    また、《窯の悪鬼》無しでマナ軽減を活かして展開するフェアな構成を目指したリストも載せておきます。
    これはあんまりかも。⇒リンク

     

    ■ビースト紹介 《ガラクの仲間》

    《ガラクの仲間/Garruk’s Companion》

     

    緑単にする場合、単純な単体コスパではトップクラスです。

     

    ただし、《ぬめるボーグル》戦略や《窯の悪鬼》戦略とは特に噛み合わない不純物なので、これを軸にするならビーストジャンク的なものを目指すか、もしくは序盤の繋ぎ役として数枚足すくらいになりそうです。

     

    なお、近い存在としては《ブラストダーム》もビーストです。こちらは、最近増えている《トレイリアの恐怖》《グルマグのアンコウ》とただの1:1交換になってしまうのが痛く、それ以外のデッキにも遅さが目立つので、基本的には厳しそうです。
    カジュアルデッキ同士の対戦では強いかも?

     

    ■ビースト紹介 《ムラーサのビヒモス》

    《ムラーサのビヒモス/Murasa Behemoth》

     

    ビーストのフィニッシャーといえばこれ。

     

    《樹上の草食獣》《渡る大角》などから繋ぐマナランプのフィニッシャーとして考えられます。
    一応条件はありますが、だいぶ緩いので、《紆余曲折》やサイクリングランド、多色なら《灰のやせ地》《進化する未開地》なんかでどうにかなります。

     

    ただし、重い割に除去体制も速攻も無いので、除去が薄い環境、もしくは火力除去が多い環境を狙って採用したいところです。

     

    緑単でこの軸に寄せた、先人のリストはこちら。⇒リンク
    個人的にファンなので、関わることができて興奮しています。

     

    ■ビースト紹介 その他

    ここまで名前が出ていないビーストで、将来性含めて少しでも可能性を感じたものを列挙。

     

    《スカイシュラウドのこぶ背獣/Skyshroud Ridgeback》
    緑/2/3 消散2
    《噛み付きナーリッド/Snapping Gnarlid》
    1緑/2/2 上陸で+1/+1修整
    《ナーリッドの群棲/Gnarlid Colony》
    1緑/2/2 +1/+1カウンター持ちにトランプル付与 キッカー2緑で+1/+1カウンター2つ得る
    《乱打する混成体/Battering Krasis》
    2緑/2/1 進化 トランプル
    《オーラのナーリッド/Aura Gnarlid》
    2緑/2/2 オーラ1つあたり+1/+1修整 自分より低いパワーにはブロックされない
    《嚢胞抱え/Cystbearer》
    2緑/2/3 感染
    《原初の狩猟獣/Primal Huntbeast》
    3緑/3/3 呪禁
    《大木口の幼生/Timbermaw Larva》
    3緑/2/2 殴るたび自分の森の数だけ+1/+1修整
    《大食のテュポーン/Voracious Typhon》
    2緑緑/4/4 5緑緑+4枚で+1/+1カウンター3つ乗って脱出
    《カビのシャンブラー/Mold Shambler》
    3緑/3/3 1緑キッカーで非生物1つ破壊
    《スカイシュラウドの切断獣/Skyshroud Cutter》
    3緑/2/2 森があれば0マナで5点回復与えて出せる
    《クローサのむさぼり獣/Krosan Vorine》
    3緑/3/2 挑発 複数体ブロックされない
    《梢のベイロス/Canopy Baloth》
    3緑/4/3 上陸で+2/+2修整
    《尾長獣/Thresher Beast》
    3緑緑/4/4 ブロックされるたび相手土地生贄
    《エターキャップ/Ettercap》
    4緑/2/5 到達 2緑で出来事、飛行生物1体破壊
    《ファングレンの匪賊/Fangren Marauder》
    5緑/5/5 ファクトが墓地に落ちるたび5点回復
    《ダークウッドのベイロス/Durkwood Baloth》
    4緑緑/5/5 待機5-緑

     

    《とどろくタナドン/Thundering Tanadon》
    4緑緑(緑はΦ)/5/4 トランプル

     

    《激情のエイリンクス/Frenzied Arynx》
    2赤緑/3/3 暴動 4赤緑で+3/+0修整

     

    《マキンディの滑り駆け/Makindi Sliderunner》
    1赤/2/1 トランプル 上陸で+1/+1修整
    《土喰い豚/Petravark》
    3赤/2/2 《忘却の輪》文脈で土地を追放
    《アヴァラックス/Avarax》
    3赤赤/3/3 速攻 CIPで《アヴァラックス》サーチ 1赤で+1/+0修整
    《血沸く咆哮獣/Bloodstoke Howler》
    5赤/3/4 変異6赤 表になった時ビースト全員+3/+0修整
    《ガルガドン/Gargadon》
    5赤赤/7/5 トランプル 待機4-1赤

     

    《セロドンの一年仔/Cerodon Yearling》
    赤白/2/2 警戒 速攻

     

    《信頼できる荷役獣/Trusty Packbeast》
    2白/2/3 CIPで墓地のファクト1つ回収
    《うろつくフェリダー/Prowling Felidar》
    3白/2/3 警戒 上陸で+1/+1カウンター得る
    《オンドゥの大角/Ondu Greathorn》
    3白/2/3 先制 上陸で+2/+2修整

     

    《ラゾテプの肉裂き/Lazotep Reaver》
    1黒/1/2 CIPで動員1
    《靴かじり/Boot Nipper》
    1黒/2/1 絆魂か接死のカウンターを選んで得る
    《卑劣なアヌーリッド/Wretched Anurid》
    1黒/3/3 《魂の管理人》の逆でライフルーズ

     

    《洞窟のハーピー/Cavern Harpy》
    青黒/2/1 飛行 CIPで青か黒の自軍生物戻す 1点払うと自分を戻す

     

    《思考をかじるもの/Thought Nibbler》
    青/1/1 飛行 手札上限が2下がる
    《水銀のビヒモス/Quicksilver Behemoth》
    6青/4/5 親和(ファクト) 戦闘参加したら戦闘終了時手札に戻る

     

    ■ビースト紹介 多相

    ・何かしらシナジーあり:

     

    《外身の交換/Crib Swap》
    2白インスタント 生物1体追放して多相1/1を出す
    ⇒相手に打っても《ワイアウッドの野人》誘発

     

    《変容の軍勢/Irregular Cohort》
    2白白/2/2 多相 2/2多相トークン出す
    ⇒《ワイアウッドの野人》2回誘発

     

    ・特にシナジー無し:

     

    《自在自動機械/Universal Automaton》
    1/1/1 バニラ
    《変わり身ののけ者/Changeling Outcast》
    黒/1/1 ブロックできない、ブロックされない
    《仮面の蛮人/Masked Vandal》
    1緑/1/3 CIPで自軍墓地の生物を追放すると置物追放
    《巣網編みの変わり身/Webweaver Changeling》
    3緑緑/3/5 到達 CIPで自軍墓地に生物3体いれば5点回復

     

    ■その他、噛み合わせの良いカードについて

    《凶暴な一振り》など、シナジー問わず強いカードは除きます。

     

    《巣の侵略者/Nest Invader》
    0/1トークンが、フルタップの隙に野人から高速展開したい場合に役立ったり、《樹上の草食獣》を活用するパンプアップ手段でこれも腐らず活用できたり、地味に噛み合います。

     

    《儚い存在/Ephemerate》
    先に挙げた《変容の軍勢》が最も噛み合いますが、そうでなくとも野人を除去から守ったりビーストブリンクで野人ドローできたり、何かと噛み合います。

     

    《フェイン・デス/Feign Death》
    少し不器用になった《儚い存在》。
    儚い存在より、色的には触りやすいです。

     

    《活力の魔除け/Vitality Charm》
    ビースト再生と1/1トークンによって、全体火力や布告除去などの《ぬめるボーグル》対策を潰せるのが面白いカード。
    そうでない場合でも、強化とトランプル付与で《ぬめるボーグル》が頑張るライフレースに貢献できます。
    正直言って地力不足は否めませんが、活用できればオシャレです。

     

    《若木の魔除け/Seedling Charm》
    野人を含めて守れるようになった代わりに、トークンが出せなくなりました。
    流石にふわっと弱すぎるか。

     

    ■その他、色選定の長短について

    ビースト紹介からは一歩離れて、メインエンジン外の汎用パーツから見た色選定の話です。

     

    ・緑単
    漢気。
    ライフゲイン・タフ1対策・置物破壊・墓地対策・戦闘ダメージ軽減・布告対策・青対策・土地対策と、必要に応じて最低限は揃えられます。

     

    ただし、緑単ストンピィのように「2ターン目から《凶暴な一振り》で盤面に触る」動きが難しい(除去の初動が遅い)ため、赤単ブリッツのように序盤の除去が肝要な相手への対処はかなり困難になりそうです。
    また、最近流行りの《トレイリアの恐怖》《グルマグのアンコウ》は、パワー2への《凶暴な一振り》でも倒すことができず、除去すること自体が困難です。こちらが6/6に届くサイズを用意できない限り、適当に6/6絆魂でボコ殴りされて終わってしまいます。

     

    また、全体除去がほぼ無く、緑単ストンピィのように速度でごまかすこともできないので、フェアリー系や白系のデッキの飛行クロック、またエルフやボーグルのような全体除去が効くアンフェアへの対抗手段が乏しくなってしまいます。
    ※《ワイアウッドのかぎ爪》はありますが、だいぶ大振りなため、フェアリーには《対抗呪文》、白系には《虹色の断片》で簡単に対応されてしまいます。ボロスシンセには効くかも。

     

    ・黒
    《喪心》《チェイナーの布告》《アームズ・オブ・ハダル》などがあり、緑単の欠陥を最もスマートに埋められます。
    《発掘》があるのも良い感じ。

     

    ・赤
    格闘にせよ火力にせよ、除去がダメージになるのが少し不器用ですが、そのあたりを《窯の悪鬼》のアンフェアパワーで誤魔化せそうならアリなチョイスです。
    ただし、《僧院の速槍》参入後のパウパーでは赤への当たりが強く、《青霊破》《水流破》がモリモリ積まれるようになってしまっているので、あくまで緑を軸にして、それらが強く刺さらない構成を目指したいところです。

     

    ・白
    サイドボードが優秀な色…なのですが、緑のサイドボードと役割が被るカードが地味に多く、そこの旨味はあまり活かせないように思います。
    《塵は塵に》と、各種ダメージ軽減で《ブレス攻撃》への耐性を持てるくらいですかね。

     

    ・青
    基本的には、あまり触る理由は無さそうです。
    赤いデッキがあまりに厳しければ、各種門から青マナ出す前提で《青霊破》《水流破》をサイドに仕込んでもいいくらい。

     

    ■おわりに

     

    今現在、自分がビーストに関して持っている情報と考察は全部詰めました。

     

    先に挙げた2種のOONS作成サンプルリストを軸に、細かく詰めてみているところです。
    どこかで100%満足いく形に落ち着けて、世に出せるといいな…!

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